novnako1112のブログ

これからの人生をどうすればいいのか、迷いながらも日々一生懸命生きています。

月も見ずに

電車内で身体がすっかり冷えきってしまった。

換気のために10センチ程開けてある窓から、容赦なく寒気(かんき)が頬を打ち付けた。

車内は無言であり、私も、隣の人も、こういったことに諦めている。

電車を降りると、頬だけでなく足元も冷たい風が身に凍みる。早く帰ろう。急ぎ足で通りを行く。今夜は月を見る余裕もなかった。

それでも月は、私を、優しく見守ってくれているだろうか。