novnako1112のブログ

これからの人生をどうすればいいのか、迷いながらも日々一生懸命生きています。

2021年12月のブログ記事

  • 大気光象

    昨日、駅から実家へ向かうタクシーの車窓から虹を見た。 タクシーに乗り込むと、直後、ポツポツと雨粒がフロントガラスに当たった。 「雨か…」つい言葉にでる。愛想良く運転手が私の呟きに応えてくれる。 「お天気雨ですかね。」 車窓から空を眺めると、幾つかの大きな雪雲の間から 澄んだ空が、より一層 青く見え... 続きをみる

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  • ななめ

    何故 人は、人との繋がりにおいて 物事が真っ直ぐに伝達しないのであろうか。人の心は、光 だろうか。温かく差す時もあるが、屈折することもあり、私はいつも光に翻弄される。 電車に揺られ、窓から見る景色は師走とは無縁の穏やかさである。 どこまでも空は澄んでいて、淡い水色が地球を優しく包んでいる。 年内の... 続きをみる

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  • 見えない月へ

    朝陽は、私の乗る電車を牽引し目的地へ運ぶ。 昨夜の冷たい夜を、太陽は知らない。 今日は年内仕事納め、電車内に空席をひとつ見つけて座った。足首からふくらはぎが暖房で心地好い。「一年間頑張りました」私の重みで幾分沈んだシートがそう囁くのを聴いた。 ただの時の流れであるのに、なぜか12月の月の終わりは、... 続きをみる

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  • 穏やかな空

    弧を描いた白い月は、静かに、水色の綺麗な空に居て 地上の朝を見守っていた。 太陽が本格的に辺りを照らし始めると、月の姿は見えなくなった。 また夜には、きっと姿を現すだろう

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  • 信号待ち

    月曜日、今朝は身の凍るような寒さだった。 駅を出て、直ぐ目の前の大通りの横断歩道、決まってここで足止めをくらう。 信号が青になるのを待ちながら、目の前の大きなバスターミナルビルを見上げた。 同じく信号待ちをしている数人のうち、学生かな、ひとりスーツケースを手に、ネイビーのダウンジャケットを着こんで... 続きをみる

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  • おまけ

    薄い水色の澄んだ空、時おり吹く風に押され白い雲が移動していく。 姉夫婦への手土産に、近所の珈琲店へ豆を買いに出かけた。 100グラムずつ、数種類の豆を選んだ。 そして、自分用にもビビアーノ・ビビアーノを購入した。 「チョコレートに合うと思いますよ」と、 店主がイルガ・アレムの豆を挽き、購入した豆と... 続きをみる

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  • サンタクロース

    街はクリスマス頼りの書き入れ時である。 ショッピングモールの入り口に、サンタクロースのコスチュームを着た女の子がバルーンアートをしていた。 明日になれば、赤や緑の装飾の施した通りは、お正月向けに様変わりするだろう。 当てもなく、ショッピングモールを歩きながら、買い物客の様々な人間模様を垣間見る。 ... 続きをみる

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  • 深呼吸

    朝が来た。 朝は常に新しい1日である。 私は歩きながら 周囲を憚るようにそっとマスクを外し、大きく深呼吸した。陽の光りを浴びた空気が、身体中に染み渡った。 空には白い月が心配そうに私を見ていた。

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  • 街路樹

    今日の日中、ビルを出ると、外は穏やかな天気だった。 しばらく歩いていると、首に巻いていたマフラーが大袈裟に感じられた。 マフラーを外そうと、通りのベンチにカバンをおろした。 ふと、側の街路樹に目をやる。 イルミネーションを演出する木々は、小さな電球と配線で覆われていた。 「お互い大変ですね」 冷た... 続きをみる

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  • 一陽来復

    会議室から自席に戻ると、執務室は静けさと共に落ち着きをはらっていた。 騒々しいのは、自分の内にあるものだけである。 デスクチェアの上に、ちょこんと小さな柚子饅頭が置いてあった。可愛いくまの付箋に、「おすそわけ」 手に取ると、包みの上からも中の柔らかいのが分かる。求肥だろうか。 小さなこの物体が、「... 続きをみる

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  • カップスープ

    今日も、ラウンジのカウンター席を陣取り ささやかな昼食をとった。 駅近くのパン屋で買ったカレーパンとアスパラガスのポタージュスープ。 カレーパンを頬張りながら、ブラインドの降りた窓に向かい、その隙間から地上の行き交う人々を眺める。小刻みに動く人の流れが、ある一定のリズムを取っているように見えた。 ... 続きをみる

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  • 同じ月を

    帰り道、月を探して歩くのが癖になった。 いつもは大抵右の上で笑っている。 たまに、頭上にいて中々見つからず、探すのに手こずったりもする。 今日の月は、ちょうど歩く右側に、大きく大きく優しい月だった。 同じ月を、地球の何処かで同じように思いながら見ていてほしい。

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  • 寒月

    今日は、今年最後の満月である。コールドムーン。地球から遠くに見える月に、今年のありがとうを伝えたい。 夜も明るすぎるこの街を、凛と輝く寒月は何を思うのか。

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  • 窓を開けて

    休日の朝、天気が良い。寝室のカーテンを開けると、部屋中一気に明るくなった。  次に、寒々しいリビングのカーテンを開け、ベランダに出て、思いっきり外気を吸う。身体中に冷たい空気が駆けめぐる。 通りの向こうで信号待ちをしている人と目が合い、気まずくなって慌てて部屋へ逃げ込んだ。 今日は友達と夜は食事だ... 続きをみる

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  • 訪問者

    遠慮なく窓を叩く風。外は風が吹き荒れている。年季の入ったマンションは、窓や換気扇のすき間から侵入してくる風を容易に許してしまう。お陰で、古いエアコンが必死に稼働しても、部屋はちっとも暖まらない。 寒い夜、バスタブにたっぷりの湯をはって 今夜は長めの入浴を楽しもう。 明日、明後日、うれしい休日。

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  • おぼろげな月の

    今夜の月はおぼろげに柔らかく私を見ていた。 実際は、すっきりと輝いていたのかもしれない。眼鏡をかけないと、大抵のものは、ぼんやり見えている。 マスク生活になってから、特に眼鏡は不便である。 世の中をもっとスッキリ見えたなら、自分の人生も変わるだろうか。 そんなことを考えながら、右の上のほうから 歩... 続きをみる

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  • ラウンジ

    今日は昨日よりもだいぶ暖かい。 寒い季節は、社内ビルのラウンジで昼食を取るひとが多くなる。今日も、ラウンジはほぼ満員だった。お気に入りの窓越しのカウンター席は、既にうまっていた。 見渡して、二人がけの丸いテーブルに腰をおろした。コンビニで買ったサラダとチャーハンのおにぎりと、青さのりのスープ。 し... 続きをみる

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  • 損益分岐点

    今日は、みぞれ混じりの雨が降り、着古したウールのコートにも有り難みを感じた。 月次の業務も一段落し、試算表をぼんやり眺めて見る。 ふと、人生の損益分岐点はどこだろうか、考えてみた。 数字には表せない人生の損益は、つまり、自分の心が決める。

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  • 風のなかを

    ビルの谷間に吹く風が、私の背中を強く押す。会社に行くときも、駅へ向かう時も。 先週末、仕事のことで多少気まずくなった相棒さん。10歳くらい年下だけど、本当いうと凄く頼りにしている。なんとなく、きっかけが掴めないまま、退社1時間前、折れたのは彼のほう。 「これ、どうやるんだっけ」 ありがとう、と心で... 続きをみる

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  • 早い夜

    繁華街の灯りをよそに、空は夜になった。 12月の夜は早くやってくる。 寝室の窓から、月が真上に見えた。 いつもと同じ場所から観る。しかし、月は位置を変えるから、私はいつも探す。 天体は、やはり動いている。 皮を剥いてカットしたリンゴのような月が笑ってみえた。

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  • 電話

    休日の土曜日の朝は遅い。 だいぶ太陽が高く昇ってから しぶしぶ起きた。 カーテンを開け、窓を開けると冬の風が顔に当たった。 観葉植物に水やりをして、花瓶の水を取り替えた。この部屋に、私以外 生命を感じるものはこの植物だけである。職場の人間関係と、混雑する駅と、満員の電車。昨日までの煩わしさとは裏腹... 続きをみる

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  • キャビネット

    今日も観音開きのキャビネットを開きため息をついた。まだまだ紙の文化が根強い社則は、頑強そうに見えるビルの基礎をも1ミリ程沈めかねない。 やりたくないが、やらないとドンドン溜まる書類のやま。 「やる、やらない、やるやらない」

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  • エレベーター

    職場のフロアから廊下に出てエレベーターを待つ。ドアが開くと、既に1人黒のショート丈のコートを着た女性がいた。 私は軽く会釈をして乗り込んだ。 沈黙のあと、鼻をすする音がした。 そして「なんかゴメンナサイね」と彼女は言った。 いえ、そんな、謝ること無いですよ、と言うつもりでその女性の顔を見ると、どう... 続きをみる

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  • 見えない月に

    今日は一日中雨が降っている。 ビルの谷間に時折吹き抜ける風。私は、自分の華奢な傘が風に持っていかれそうになるのを必死につかんだ。 あの子はどうしているだろう。ふと頭によぎる。あの子が突然の事故で会社に来なくなってから、既に半年以上が過ぎた。 数年前、あの子が旅行に行ったお土産にとパイン味のちんすこ... 続きをみる

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  • 気にしない

    ビルを出ると、外は既に雨が降り始めていた。傘を取りに戻るのも億劫で、今日は濡れて帰ると心に決めた。 思ったより結構降っているな、歩いていて少し後悔した。 それでも、さっきまで仕掛けていた仕事のことが気になって、雨のことは差ほど気にならなかった。 しばらく歩いていても、頭から仕事が離れない。忌々しい... 続きをみる

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  • グラニュー糖

    月曜日、空はどんよりしていて、私の心は うっかりすると つられそうだ。こんな時は、目の前にあることを粛々とこなしていく。それだけで、時の流れと等しく月曜の憂鬱は過去のものとなった。 休憩時間、珈琲にスプーン3杯のグラニュー糖。

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  • 窓の外

    寝室の窓を開けると、右上の空に月が見える。 窓の外には通りがあって、反対側に大きな建物があるせいで、もう少し時間が経たないと、月は現れない。 まだ見えないのを知りつつも窓を開けて右上の空を確認した。 天体とは本当に不思議なものだと感心する。 まだ知られていない星で、地球の輝きが見えるのを待っている... 続きをみる

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  • ストーブ

    最近、めっきり寒くなった。特に早朝は、まだ布団のなかでぬくぬくとしていたい。 古いエアコンしかないので、部屋は瞬時に暖まることがない。毎年、ストーブを買うか迷う。ストーブと言っても、灯油のストーブやファンヒーターはここでは使えない。買うとすれば、セラミックか赤外線か。毎年、少しずつ新機種が発売され... 続きをみる

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  • 有給休暇

    今日は会社を休んだ。 何か用事があった訳ではない。体調が悪かった訳でも、ずる休みでもない。 半ば仕方なく、休暇を取った。 今の社会は何かおかしい。そう思うのは私だけだろうか。 仕事は、AIによりスピードが増し 明らかにやることも減るどころか増えている。しかし、その一方で労基問題、働き方改革がクロー... 続きをみる

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  • 卓上カレンダー

    会社のデスクの引き出しに12枚のカード式のカレンダーが入っている。 12月になり、最後の一枚になった。 私の大好きなひとから貰ったカレンダーである。恋愛感情があるのかないのかは分からない。ただ人間として大好きなひとだ。 大変なことも、雑用も、弱音を言わず一生懸命こなしている。 私は、波打ち際で泳ぎ... 続きをみる

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  • リップクリーム

    ずいぶん前、私がまだ今の部署に慣れていなかった頃の話である。 私の部署では、社内の各部署の経費精算業務もあずかっている。 その日、経費の精算にやってきた社員。 私「受領印をお願いします。」 社員「あっ、あれ印鑑忘れたかな…」 私「サインでも構いませんよ。」 社員「いや、たしか、あったはず」 と、ポ... 続きをみる

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